刑事に呼ばれたのは10:30でしたが、30分前には警察署に到着しました
免許証の更新くらいでしか警察署には来たことがなかったのですが、中の受付は警察官が交代で担当しており、その警察官に担当の刑事の名前を伝えて椅子に座って時間まで待ちました
その間はとても長く感じました
そして、僕自身が周囲から奇異な視線で見られているような感覚になって落ち着きませんでした
約束の時間より7~8分ほど遅れて刑事が来ましたが、遅れたことに対する謝罪等はありませんでした
まずは引き当たり捜査が行われるそうです
犯行に及んだ場所に実際に行って行うケースもあるそうですが、僕の場合は警察署内の体育館のような場所で行われました
刑事に付き従って体育館に入ると、大勢の人がいました
剣道の防具を身に着けていたので、おそらくそれまで練習をしていたのでしょう
男女合わせて20人ほど、おそらく全員が警察官だと思いますが、さすがにその人たちがいなくなってから始めるのかと思いきや、担当の刑事とその上司と思われる刑事は人払いすることもなく引き当たり捜査を始めました
刑事は「全員警察官だから大丈夫」と言っていましたが、気休めにすぎません
このことからも自分はやはり犯罪者で、「犯罪者の人権など考慮されないんだな」と思いました
しかしながら、犯行を犯した場所で引き当たり捜査が行われた場合は一般公衆の面前で行われるわけですから、それに比べるとマシなんだと後で気づきましたし、僕はそれほどの行いをしてしまったんだと、理解できるきっかけにもなりました
被害者の方から聞き取った内容をもとに当時の状況が再現され、その都度写真に収められていきます
被害者役は警察署内の女性の方でした、ちらっと名札を見たところ課長と書かれていたので、たまたま時間が空いていたのでしょう
その課長の女性も、多数の警察官がいる中で行うことに対して「この中でやるんですか?」と仰っていたので、一般的な感覚では人払いして行うべきと考えたのだと思うのですが、刑事は意に介しませんでした
再現の中では、女性のスカートの中にカメラを差し込む犯行の様子の再現も行いました
多数の視線が僕に集中していることを実感しながら、なるべく気に留めないようにして刑事の言う通りにします
とにかく早く終わってほしかったし、これ以上の恥は今後ないだろうと思いました
実際に、この日以降は身バレを恐れて警察署に近くに行くことが怖くなって近寄らないようになりましたし、警察署から離れた外出であっても、他人の目が気になってコソコソするようになりました
しかし、翻って被害者の方のことを考えると、全く知らない他人に盗撮されたことによってそれ以上の思いをさせたことを身をもって知ることができました
そうしてようやく「引き当たり捜査」が終わりました
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