刑事から指定された日が来るまではとても時間が長く感じられました
停滞していた状況が進展するという現状からの脱却を期待する半面、犯してしまった盗撮という犯罪に対しての処罰が身近になるということはジレンマでした
現状職場からは自宅待機を命じられており給与も全額支給されていますが、状況が進展すると懲戒解雇や諭旨解雇といった懲戒処分が現実的になり、当然いまの会社からの給料はストップします
いま生活できているのは、処罰あるいは処罰を受けるまでの狭間において、いわば自分の意思とは関係なく生かされている状況なのだと実感していました
前日に弁護士に相談したところ、「自分で身に覚えがあるものについては真摯に素直に話すこと、逆にそうでないものについては認めないこと、覚えていないことは覚えていないと正直に話しなさい」と口酸っぱく言われました
弁護士が言っていた通り、「覚えていない」と言ってしまうと、刑事に「隠そうとしているのではないか?」「反省していないのではないか?」と思われる気がしたので、必死に思い出そうとしましたが、あまり思い出すことができないまま、当日の朝を迎えました
スーツを着るのは、生活が一変したあの日以来です
刑事には泊まる準備はしなくてもいいと言われてはいましたが、万が一状況が変わって帰ってこれないかもしれないという考えは常に頭の片隅にありました
警察署に行くことを伝えた妻も心配そうな顔をしています
妻と子供たちの顔をじっくり見て忘れないよう脳みそに刻み込んでから、家を出ました
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