盗撮犯の自宅待機期間の過ごし方

会社から言い渡された自宅待機は、業務命令であるためその名の通り自宅で待機していなければなりません

私の場合は給料も全額支払われていますが、当然仕事は与えられません

自宅にいながら何もすることがない毎日は想像以上に苦痛です

個人差はあるかもしれませんが、基本的にネガティブ志向の僕は、いろいろと思い悩む時間が大量に与えられ、自分で自分を追い込むようになりました

いつまで続くかわからない状況のなかで、警察からも会社からも連絡がなく、自分が世間の流れに取り残されているような感覚でした

妻は一見何もなかったようにふるまいながら毎日忙しそうに働いていますし、子供たちも学校があります

生産性がなく、何もできない自分が情けなくなりました

このような毎日のなか、早く警察から連絡がこないか待ち望むようになりました

「一刻も早く現状から脱却して、新しい生活を過ごしたい」

被害者の方やご家族からすれば、「何も反省していないじゃないか」と思われると思いますが、これが当時の実感でした

何も成さない毎日は時間が長く感じられましたし、一番恐れたのは、この毎日が自分の中で当たり前になってしまうのではないかという感覚でした

そのこともあって自宅待機の間、日記を書くことにしていました

その日ごとに被害者の方とご家族への謝罪と反省のほか、自分のその時の素直な感情などを書いて、後に見直したときに当時のことを思い出すことで、再犯を犯さないようにするための自分自身への戒めを込めて、毎日少しの文章でも書くことにしていました

そのほか、おおかた会社はクビになるでしょうから、何かしら手に職をつけたいと考えて資格の勉強をしていました

そんななか、弁護士から連絡があり、「警察に掛け合ったが、被害者の連絡先を教えてもらえなかった」と伝えられました

被害者の連絡先を教えてもらえないということは、示談交渉ができないので、今後検察から呼び出された際に不起訴に持ち込む可能性がだいぶ少なくなったことを意味します

ただ、以前の記事にも書きましたが、親からしたら自分の娘を盗撮した犯人から示談を持ち掛けられて、お金で解決するというストーリーは自分でも思い描けなかったので、ある程度想定通りで、それほど落胆はしませんでした

しかしながら、自分の今後の選択肢が狭まっていくことを実感しながら毎日を過ごしていましたが、1週間半ほどたったころ、刑事から電話がありました

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