長かった引き当たり捜査が終わり、お昼休憩となりました
警察署の外に出てもいいということだったので外出したのですが、最初に警察のお世話になってから食欲がほとんどない状況が続いていたので、この時も食事をとろうとは思いませんでした
近くのショッピングセンターのベンチに腰掛け、時間が流れるのを待ちました
目の前を老若男女いろいろの人たちが通り過ぎていきます
当然この人たちは僕が置かれている状況について知る由もありません
広い世の中で僕一人が取り残されている感覚になりました
いろいろのことが頭をよぎりますが、そうこうしているうちに休憩時間が残りわずかになったので警察署へ戻りました
午後は引き当たり捜査で行われた内容を踏まえて、当時の状況を供述するように促されました
でも、前回の記事でも書きましたが当時のことをほとんど覚えていなかったので、被害者の女子高生が警察に説明した内容が本当ことなのかどうか全く判断ができませんでした
弁護士に、心当たりのないものや記憶にないものは安易に認めてはいけないと言われていたので、当初はその通りにしていたのですが、目の前の刑事は「思い出せるはずだ」と言って平行線のまま状況は変わりません
そのうち刑事もしびれを切らして、「被害を受けた被害者が、思い出したくもないことを思い出して説明しているのに対して、加害者が思い出せないというのは反省しているとは思えない」というようなことを言ったので、かなり焦りました
思い出せないことで反省していると見なされず、それが量刑に及ぶのであれば、多少曖昧でも認めた方がいいのではないかという気持ちになりました
一方で、認めてしまうことで量刑に反映されるかもしれないという考えから、頭の中はパニック状態でした
どう答えたらいいかわからないまま時間が過ぎていき、警察の予定時間が来たのか、この日の聴取は終了となりました
担当の刑事は初めてイラついている様子を見せて、「次回は1週間から2週間後に改めて連絡します」と伝えられて、僕は警察署を出ました
外はすっかり日が落ちていて、先ほどの刑事とのやり取りが頭の中を駆け巡っていましたが、とりあえずは聴取が終わったことの安堵感で足早に自宅に帰りました